<牧ノ戸峠より 九重連山、久住山へ> 1,700メートル級の山々が連なる九重連山。
九州本土最高峰の中岳、坊ガヅルを見下ろす、どっしりとした大船山、
初夏の斜面に咲くミヤマキリシマが艶やかな平治山、そびえたつ三俣山など、
春夏秋冬、多彩なコースがあり、岳人の心をとらえて離さない。
その中でも代表格は久住山。出発地点から標高1,330メートルあり、
標高差457メートルと初心者でも登りやすい。
周囲には噴煙を立ち昇らせる阿蘇山や由布岳、祖母山まで一望でき、
大展望を満喫することができるオススメコースです。

紅葉、染まりつつある久住山。
久しぶりの晴れの週末、雲ひとつない秋空の下。
肌寒い朝の空気とまぶしく照らす朝日の光でようやく体が目を覚ます。
すーっと朝の空気を吸い込んで目覚めのグリーンティーでのどを潤す。
さあ行こう。秋の山が呼んでいる。

沓掛山から 稜線を進む

急な登りがつづいた後、登りきった展望台から自分が歩いてきた道があんなに小さく。
よくあそこから登ってきたと、自分を誇らしく思う瞬間。
ススキが太陽の光に透けて金色に輝く瞬間。
正面に鎮座する三俣山に励まされながら稜線を歩く。

空の青と岩の山 荒々しい岩肌にただ圧倒される

久住山とご対面

なだらかな西千里が浜を過ぎ、見えてきた三角錐の久住山。
右手方向の阿蘇方面には雲から飛び出た根子岳が頭を覗かしている。
これから挑む久住山を見上げ、深呼吸して呼吸を整える。
足元には空と同じ青のリンドウが咲き乱れている。

頂上を目指して

岩がごろごろした斜面をひと登り。
頂上にいるひとはまだあんなに小さい。
すれ違うひとに挨拶で元気をもらいながらせっかくここまで歩いてきたんだ、もうひと踏ん張りだ。
そう、頂上についたらご飯だ。
自分を食い気で励まし一歩一歩足を踏み出す。

山頂から見下ろす周囲の輝く山々

やっと久住山登頂。息絶え絶えで登りついた山頂。
標高1789mの絶景を眺めながらのごはんは最高!!みんな思い思いのお弁当を広げくつろいでいる。
阿蘇方面をみると阿蘇山阿蘇の涅槃像が見える。左側(根子岳)がお顔の部分。
冬の空気が澄んでいるときしかみえ見えにくいという。

広大な景色と心地よい風は頂上ならではのご褒美

久住山を頂上まで歩いてみて、自然の豊かさと火山が作り出した荒々しい岩肌に驚かされ、周囲の山々を見渡しながらの空中散歩も楽しめました。
帰り道は少しさみしい気がしますが、今は久住の秋の彩り準備中。
秋は紅葉、冬は雪で白く染まる、春は新芽の息吹で緑に萌え、初夏にはミヤマキリシマが咲き乱れる。
くじゅうはいつでもあなたをまっています。

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